塗装は一般的に、プロの業者が行うものです。しかし、あまり知識がない方が塗装を行うと、大きなトラブルになることがあります。
今回は、塗装に関する知識を有していることを証明する資格について紹介していきますので、塗装のことでお悩みの方はぜひ参考にしてください。
意外と知られていない?塗装で活かせる資格と必要な許可
塗装業として開業する場合、資格や免許は特に必要がありません。しかし、塗装の仕事をするためにはいくつかの資格と許可を取る必要があります。ここからは、それらの資格と許可について解説していきます。
塗装業に必要な資格:一級塗装技能士
一級塗装技能士とは塗装に関する技術と能力を証明する資格で、厚生労働省が発行しています。国家資格でもあるため、信用度は非常に高くなっています。塗装技能士自体は一級から三級まで存在しており、それぞれで等分が決まっているのです。
試験は筆記と実技に分かれています。筆記は〇×問題と4択で出題され、50問で1問2点、100点満点中65点以上取れば合格です。
実技はベニヤ板にそれぞれ塗装を行い、その仕上がり具合で点数化されます。片付けまで含めた作業を5分以内で終わらせるもので、こちらは100点満点中60点以上取れば合格です。
受験資格は実務経験7年以上でかつ、2級合格から2年が経っていることが条件となります。合格率は50%前後ですが、複雑な問題も多く、再受験される方も少なくありません。なお、2級の受験には実務経験2年以上が必要となります。
塗装業に必要な許可:塗装工事業許可
塗装工事業許可とは、県知事より発行される許可証となります。この許可証は一定の条件を満たすことで取得することができ、その条件は下記のものとなります。
- 貯蓄が500万円以上あること
- 塗装業務経験が5年以上
- 過去に詐欺行為を働いたことがない
経験や経歴など、一定以上のステータスが認められていないと発行されないのです。
そのほかに確認しておくとよい資格について
一級塗装技能士と塗装工事業許可の2点を持っていれば、信頼できる業者だといえます。ほかにも塗装に関する資格があるので、ここからはそれらの資格について詳しく紹介していきます。
外壁塗装診断士
外壁塗装診断士は、民間資格となります。この資格を持つ方は、住宅外壁の調査方法と施工後の補修方法に関する知識を有している、外壁のプロフェッショナルです。木造建築に求められる構造性能や、耐久性能・快適さ・経済性などの要素から、どのように外壁を作るべきか指導できます。
有機溶剤作業主任者
有機溶剤作業主任者とは、有機溶剤を取り扱う際に、その指揮を執る責任者のことです。塗料には、アルコールやベンゼン、ガソリンといった危険な物質が多くあります。有機溶剤は有毒ガスを放つ可能性があるため、知識がない人が扱うことは非常に危険な行為といえます。
このような背景もあり、労働安全衛生法ではこの有機溶剤作業主任者の専任が必須となっています。有機溶剤作業主任者が在籍していない業者の場合、非常に危ない業者といえるでしょう。
乙4種危険物取扱者
危険物取扱者は、消防法で設定されている「危険物」の取り扱いができるようになる資格です。甲・乙・丙の三種となっており、塗装には乙4種が関係しています。
乙4種ではガソリン・灯油・軽油・シンナーが関係しており、どれも塗装に関係したものとなっています。業者を選ぶ際、この資格を持っている人がいるかどうか、確認してみるとよいでしょう。
雨漏り診断士
雨漏り診断士は、民間資格の1つです。建築の基礎や防水・塗装の知識、雨漏り診断の実務経験などが必須となります。雨漏り診断を行った後に塗装を行うことで、家の雨漏りを未然に防げることでしょう。
また、この調査で雨漏りの原因が経年劣化ではなく、自然災害が原因だとわかった場合、火災保険が適用されます。保険を使って塗装を依頼できるため、心当たりがある方は事前に確認しておきましょう。
まとめ
今回は、塗装に必要な資格について解説しました。現在は特に資格を持っていなくても、塗装業者として開業することができます。一方で、仕事をするうえで必要な資格を持っていない方が塗装を行い、トラブルになることも少なくありません。
余計なトラブルを回避するためには、今回紹介した資格を所有している業者を選択することが肝心です。見積もりを依頼する際やホームページを見る際には、必要な資格を持っているかどうかきちんと確認してみましょう。
「菊地塗装企画」は職人直営店であり、リーズナブルな価格で高品質な施工を提供しております。また、代表が一級建築塗装技能士・外壁塗装劣化診断士の資格を持っており、地元の方から厚い信頼を寄せられております。費用などのご相談も随時受け付けておりますので、ご用命の際はお気軽にお問い合わせください。