手軽に壁のひび割れを補修できる!手間いらずのハンドスムーサーについて解説!

ハンドスムーサーとは

「ハンドスムーサー」という言葉を初めて聞いた方もいることでしょう。まずは、ハンドスムーサーが具体的にどのような工具なのかを紹介します。

ハンドスムーサーで手軽にひび割れを直せる

ハンドスムーサーとは、中圧注入工法を用いた、ひび割れ補修用注入ガンのことです。本体であるスムースガン、グルーのカートリッジとして使われているスムースエポ、そして壁のひびに挿し込むプラノズルやシリコンチップがセットで用意されています。これらの組み立てはとても簡単で、準備にも手間取りません。

それぞれの部品を取り付けた後、ハンドスムーサー本体から伸びているレバーを軽く握ることで、グルーを噴射できます。本体も軽いため、長時間の作業でも疲れづらいという利点があります。

付属で使うスムースエポ

スムースエポとは、ハンドスムーサー専用のカードリッジ型の防水材であり、中の素材は弾性エポキシ樹脂が使用されています。弾性エポキシ樹脂はその高い弾性で施工箇所に強く密着し、二次劣化を防いでくれる便利な素材です。

また、2種類以上の材料を混ぜ合わせるタイプの防水材もありますが、このスムースエポは1つの成分でその効果を発揮します。そのため、手を汚すことも少なく、ストレスなく作業を進められるという特徴があります。

ハンドスムーサーの特徴5つ

ここからは、ハンドスムーサーの主な特徴について解説していきます。

事前準備や使い方が簡単

前述の通り、ハンドスムーサーは必要なパーツも少なく、準備に時間や手間がかかりません。使用する際もレバーを軽く握るだけであり、とても使いやすくなっています。また、工具は基本、定期的なメンテナンスが必要となりますが、ハンドスムーサーはその必要がありません。

環境に優しい

ハンドスムーサーはグルーを押し出して使用するため、電気やガスなどを一切使いません。また、本体から伸びるコードなど作業上邪魔になるものは存在せず、軽量化が実現されています。使用する場所を選ばず、環境にも優しいものとなっています。

時間が経過しても劣化が起きづらい

ハンドスムーサーのグルーは高い弾性を持つため、構造上不安定となる施工箇所でも二次劣化を防ぐことができます。また、防水性も高いため、雨や湿気の影響を受けにくく、接着力が落ちません。

施工箇所を加工する必要がない

ハンドスムーサーを使った工事の方が、従来のダイレクトシール法やカット工法と比べ、施工箇所の跡が残りにくくなります。施工後のケアも必要ないため、作業をスピーディーに行えます。壁の寿命を延ばし、見た目をきれいにするという点でも、大きなメリットだといえるでしょう。

使い心地が変わらない

一般的な糊は、気温によって固まってしまうなどのトラブルが起きる場合があります。一方、ハンドスムーサーは気温が低い冬場でも、グルーが固まってしまうことはありません。1年を通して不安なく使用できるのと同時に、施工箇所の変化も起こりづらくなっています。

ハンドスムーサーが使われるHSS工法

HSS工法とは「ひび割れ補修工法」のことで、主に防水を目的としたものです。壁のひび割れに対して、UカットやVカットと呼ばれる加工を行わず、ひび割れを直接樹脂で埋めます。この工法は、壁のひび割れ部分が湿っている場合にも適用できます。

HSS工法の流れ

ここからは、具体的なHSS工法の流れを見ていきましょう。

ひび割れ箇所を確認して測定する

まず、作業前にひび割れの幅や大きさを、クラックスケールを用いて計測します。その後の作業に関わるものなので、丁寧に行っていきます。

ひび割れ箇所の洗浄を行う

次に、ひび割れの箇所を専用の高圧洗浄機で洗浄します。これは、ひびの中に砕けた破片が入っていると、樹脂が内部まで届かず、もろい仕上がりになってしまうためです。

ひび割れ箇所に樹脂を注入する

ハンドスムーサーを用いて、ひび割れ箇所を補修します。その後、樹脂が固まってしまう前にひび割れ表面にはみ出た樹脂を丁寧にふき取ります。

まとめ